付き出しは卵焼き


深夜に新宿を出たバスは午前5時半名古屋に到着し、
私は寝る間もなく棚卸関連業務。
かれこれ5日ぐらい横になっていないと
いくら人間は元来立ってるのが自然な姿勢とはいえ、
さすがに寝たい気がする。
今日は寝るぞ。
今日こそは酒も飲まずに寝るぞ。
その一心でデータと格闘する私に



「今日20時で予約しておきました」と告げるメールbyパートさん。





あれ、
飲みに行くのって、今日…やった…よね。
う、うん20時ね…
オッケー、じゃまた後で…






てことで、
なんだかよくわからんが、
その店のスタッフ大プッシュ中の鶏ちゃん焼きなるもの(鶏とネギの味噌焼き的な)をつつきながら
大した話など何ひとつしてないうちに
この催しを言い出した張本人、しっかり終電で帰宅。
残されたのは水分が蒸発し味噌に生気を奪われた鶏と
私と明日定休日の名古屋店店長。
―次、行くしかないよね。
この時間にはすでに暗いのが名古屋である。
そんな中、笑笑だけが煌々と赤い光を放っている。
ビールと漬物があればいい、
そんな我らに選ぶ権利はない。
無言で笑笑へ続く階段を上る2人。。。
ドアの向こうには楽園。





そしてまた午前5時を迎えることとなる私。




すでに私の声はどこかへと消えた。
午前5時のスナックのママから
勤務明けのオカマへとステップアップ。