探しもの

恋愛の終わりとともに物質的思い出は可能な限り捨ててきたので、
ふと振り返ってみると自分が写っている写真がない。
そもそも私は意識して普通に写真に写るのが大の苦手なので、
絶対数が少ない上にあれもこれもと捨てていれば当然の結果と言える。
いつか私がノーベル賞受賞したり、
胡散臭い商売で一躍時の人になったりしても
私の過去をたどる普通の写真はきっと1枚もない。
唯一まともなものは勤務先の某SCの従業員証ぐらいのものである。



ロックンロールに囚われの身でありながら
突如センチメンタリズムに囚われたので、
髪が超短かった時と超長かった時の写真を探してみたけれど、
引っ越したり、別れたり、引っ越したり、別れたり、引っ越したり…
で、
結局ほとんど残ってないのね。
ま、別に自分のはいらんけど、
何年もずっと特別な、憧れの…
うーん、何かどっちの言い方もしっくり来ない。


言うとすれば、
“7年間ずっとstay goldな”人の写真までどこかに消えた。。。
ある日突然、彼は周囲に何も言わず忽然と姿を消した。
それが計画的か突発的か、能動的か受動的かもわからないまま。
謎を残してどこかへ…
そんなこともあり、
ずっと大切にしまいこんでいた写真なので、
きっとどこかにあると信じ、
こんな時間(はっ、5時?!)まで探したのに見当たらない。
…ちょっと切ない。
終わりがないので、
何年経っても気持ちは真空パックされたまま。
封を開けたら苦しくなる。でも捨てられない。
だって、この先もきっとstay gold。
もしも、
万が一、忘れたいと思う時が来たとしても、一生忘れることはできない。
彼の手も指も声も、
もう会えなくてもきっとずっとstay gold。
消えない。


センチメンタル・ジャーニー桃子。








絶対「ファック!!」って言うてるやろ、こいつ。
桃子、動物園で虎にしか興味示さずの巻。(父親談)