ドライな生き方に憧れて

3ヶ月半冷蔵庫内で放置した納豆。



そういえばこやつは引越し直後に購入した納豆。
あれは6月も下旬、
名古屋市のゴミの分別に戸惑った私は
納豆など喰らおうものなら大変なことになると3個パックのうち1つを消費したのみであった。



3ヶ月半の時を経て、
やつはドライ納豆になっていた。



いつもならシャカシャカを剥がす段階で訪れるはずの第一イラッもなく
宿敵ナイロンははらりとあっさり剥がれ、
箸で端をつまむと容器の形状にひと固まりになった納豆が持ち上がる。
軽っ。
まぁ当然の原理で水分が抜け切っているのだが、
冷蔵庫によるこの乾燥の完成度は素晴らしく、すでに宇宙食として通用するレベルである。
これからスペースシャトルに乗って飛び立つ日本人にぜひ持たせたい。
納豆は「白飯の友」という枠をとっくに飛び越え、
オムレツやらパスタやら西洋の料理にまで顔を出し、
昨今ではクレープやアイスにまで交友の輪を広げている。
日本人が納豆へ注ぐ計り知れない無鉄砲な愛をNASAは認めるべきである。




肝心の味はと言われれば
納豆以外の何物でもない。
寧ろ美味い。



オチとしては何ひとつおもしろくない日記である。