ザ・骨。
「あばらの1本や2本くれてやる」
これね、誰もが一度は耳にしたことあるんじゃない?
血気盛んな人たちの口からよく出るよね、このセリフ。
今日とか明日とか近い将来これ使っちゃおっかなって思ってるそこの若者!!
悪いことは言わん、
もう1回考え直した方がいいよ。
他人にあばらくれてやる余裕なんて全っ然ないから。
むしろくれる人いたらもらっといた方がいいぐらい。
世の中にはクビレ作るために肋骨抜いちゃう人もいるみたいだけど、
そうゆう人は1回折ってみたらいい。
その骨の存在を切に感じてみたらいい。
私は問いたい、
君は感じたことがあるか?
鼻をかめるそのありがたさを。
くしゃみができるその爽快さを。
疲れて眠れるその充実感を。
「アハハ」と笑えるその幸せを。
私、そうゆうの全部知ってるつもりだった。
うん、つもりだった。全然わかってなかったわ。
今回の件でさ、ことごとく思い知らされたよ、自分の無力さを。
咳・くしゃみ・しゃっくりがいちいち命取り。
自転車乗っても些細な段差に悲鳴。
鼻かめない その1⇒詰まる⇒味覚麻痺
鼻かめない その2⇒垂れる⇒大人としてダメ
声張れない。
センターテーブルすら移動させられない。
ストック奥の在庫取れない。
目の前にカリカの2人がいても笑えない。(笑う時は死ぬ覚悟)
ロックの神さまが舞い降りてもドラム叩けない。(…いや、叩きたい!そのまま死んでしまえ、私)
デートに遅れそうでも小走りすらできない。(いい女は男を待たすんだよ…ね?)
大好きなあの曲も小さい声でしか唄えない。(インスト万歳!ソナタよりもムハ!)
あの人とお泊りしたって横になれない寝れない眠れない。(直立で寝るの。ザ・タツノオトシゴスタイル)
そう、きっと
鯵や鰯にあれだけ骨があるように
人間の身体にも要らない骨なんてないんだ。
人体の不思議に理由なんて不要なんだ。
国から表彰されそうな骨密度を誇る私も
2週間絶え間なく咳をし続けたら折れました、ポキッとね。
最後にとどめを刺した一発はどの咳だったのか、
今となってはそれが気になって仕方がない。