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思えば私、
子供の頃は野山を駆け回り、
川を上り滝に飛び込み、
山に秘密基地を作ったりするのが誰より得意な野生児だった。
おかげで今もって運動能力とサバイバル能力には自信がある。
しかし、
家ではずっと本ばかり読んでいる子供だった。
小学校の図書室にある推理小説も全部読んだし、
漱石太宰治といった子供には少々難しい本は
わからないなりに繰り返し読んだ。
家にいて楽しかったのは本を読んでいる時だけだったように思う。
早くこの家を出たくて仕方がなかった。
できればこのまま勘当してほしいと思ったことも一度や二度ではなかったけれど、
実際に血がつながっているのだから致し方ない。
表面上は何も問題のない家なのだと思う。
でも私は子供の頃からあの家で気が休まることは一度もなかったし、
今も親とどう付き合っていいのか全くわからない。
遺伝子学上、間違いなく親子なのだけれど。。。
嫌いだとか憎しみだとかそういう感情ではなくて、
私にとってはいちばん近いはずの人たちがいちばん遠くて、
いちばん理解し合えない。
それなのに、切っても切れない関係なんだというこの事実が苦しい。
見えない呪縛から解き放たれる時はきっと生きてる限り訪れる日はない。
中学に入る前にそのことに気付いてしまったなんてこと、親は知る由もなく。


親に嘘をついたことはあまりないが、
ほんとのことを話したことは一度もない。




私が結婚にも家族にも何の願望も抱けないのは
結婚して家族を持つことが素晴らしいものだという
その感覚がないからなんじゃないかと思う。
なんとなくわかっていても実感がまるで伴わない。


そのくせ、
この人の本読んではいちいち泣いている。


空を見上げる古い歌を口ずさむ (Pulp‐town fiction)

空を見上げる古い歌を口ずさむ (Pulp‐town fiction)

高く遠く空へ歌ううた (Pulp‐town fiction)

高く遠く空へ歌ううた (Pulp‐town fiction)



人生なんて矛盾だらけなんだぜ。






今日お誕生日のよ●さん
おめでとございますーー。
これからもよろしくー。