こんな気持ち桃子の8割

―2時22分。


2並び。
確変なし。



深夜の帰り道。
桃子は軽い殺意を胸に抱いていた。
狂い倒してる帳簿在庫を作り上げた前任者に対し、
静かに、
そう、まるで泉のように湧き出す憤りを抑えきれないのである。
殺意ってイライラやムシャクシャから直結するものではないんだな、
いつもの交差点でそんなことをふと考えていた。





よくあるサスペンスの冒頭ですよ、こりゃ。



明後日、私は事業部も所在する新宿にいます。
前任店長の某女史は
いろいろと気をつけた方がいいかもね。




なんてね。
私が京都に帰る日は意外と近いかもしれません。


いざとなったら半袖で出勤すればいいだけの話。
そう、簡単簡単。
so Simle!!(…皮肉)




さて、
暑い暑いとさんざん文句を言い倒した夏も
気付けば8月下旬。
花火だの海だのBBQだの、夏のイベント一切無縁。
夏の代名詞、フェスなんて一度も参戦できた例なし。
今年は四宮祭(山科ローカル)も琵琶湖も宇治川送り火も遠くなって、
年に一度だけ会うことが許された織姫と彦星のように毎年この祭で会うテキ屋のおっちゃんにも会えず。
ひと夏の恋はおろか、
夏の思い出なんて
「名古屋 is 灼熱」でしかない。
イカもかき氷も食べてないや。


なのに、
その存在すらも胡散臭い神よ、
ユーはそんな私に追撃ちをかけるつもりか、




冷蔵庫のビールまでもがない…





これ一大事。




さっき帰って来たのに
再び職場(に隣接する24H営業の大手スーパー)に戻る私。
深夜に自転車で若宮大通を2往復。
職質に気をつけろ私。
なんとなく口ずさむのは


あと5時間もすりゃまた出勤だ。