イモ、それは真夏の戦い

重たいんだよねー。
苦手なんだよねー。
つーか、はっきり言って
嫌いなんだよねー。



しつこいの嫌いだし。
くどいの嫌いだし。
べたつくの嫌いだし。
ニオイきついの嫌いだし。
どっちかっつーと草食系が好きかもしれない。
と、はりきって流行に敏感なことをアピールしようとする鬱陶しさ、
この雨とともに生温く見守っていただきたい。
みなさんお盆してますか?




わかりきってたことだけど、
やっぱり苦手だった、
Mドナルド。(一部イニシャルでお送りします)



どこに行ってもいちばん目にするのに
どこであろうといちばん利用しないのがMド。
やむなく入ったとしても
ドリンクかシェイク。
シャカシャカチキン。



ジャンクフード大好きな私が
何を基準に店を判断するかというと、
それは、イモ。



私にとってのメインはイモであるからして、
フライドポテトがまずい店は
利用するに値しないのである。
Mドがまずいのかと言うと、
それは個々の味覚に委ねられるところなのだが、
私に言わせれば



まずい。




全国数万人(ぐらいいるよね)のMドファンが激怒しそうな発言、失礼しました。
でもオイラ撤回する気ゼロなり☆(←なんかイラッときたアナタ、正常です)
Mドのイモのどこがまずいのかと言えば、
ラード臭い。
この一言に尽きる。
ラードで揚げているのだからラード臭いのは当然なのだが、
あの独特の風味は揚げたてでも強敵。
冷めたら一気に死神へと昇格。
数あるファミレス、居酒屋、ファーストフード、コンビニでイモを食べ続ける私が
まずいと言いきるのは、
申し訳ないがMドだけだと思う。




高速道路の渋滞など我関せずの私、
本日もふらりと自転車を漕いでいた。
お昼を過ぎた頃、
何だか突然チキンフィレオが食べたくなり、
伏見区某所のMドへ出向いた。
平日ランチタイムはセットがお得らしいと言う
レジのおねぇさんの勧めでセットにした。
待たされること5分弱。
トレイを持ち、席につき、
チキンフィレオにかぶりつく。
久々に食べたらめっちゃうまいやん!
と静かに興奮。
絶妙な配合のマヨネーズとレタスが織り成すチキンフィレオ
やはり売上絶好調のMドである、
間違いなくうまい。
久々のチキンフィレオとの再会、
その感慨に浸る間もなく、
うまさ故、早々と食べ終えてしまった。


チキンフィレオの余韻の引き摺りつつ、イモに手を伸ばす私。
先程待たされたのはこやつのせいである。
エス、揚げたて。
エス、ラード!
しかし、相手はフライドポテトである。
いくらMドとは言え、
この歳になっても好きな食べ物10位以内に堂々ランクインするフライドポテトである。
私の感覚では余裕綽々で完食できるはずだった。
まさかの大苦戦を強いられることになろうとは思いもよらなかった。


食べても減らないのだ。
というのは嘘で、
実際はイモに伸ばす手が止まっている。
…ごめん、
やっぱりおいしくない。



その事実を目の当たりにし、
私の頭に浮かんだのは「敗北」の二文字。
ここで頑張って食べることに何の意味があるのかと。
このカロリーを考えれば食べないという選択が正しいのではないかと。
気分転換にシェイクでもいっとく?そう思った。
ヨーグルト味とかいっとくべきじゃね?って思った。


しかし、自ら頼んだものは残さない主義の私である。
ここでこのイモをゴミ箱にそっと捨てることは私のプライド(わりと低め)が許さない。
醍醐山ほどのプライドを奮い立たせ、イモに向き合った。
1本ずつ食べていては埒があかぬ、
ここは一気に攻めて早く決着をつけるべきだと判断し、
一気に5、6本掴んで口に運ぶ作戦に変更。ポイントは無心。
その様子はまるで部活帰りの中2。食べ盛りど真ん中。但し、無表情。
数分の後、
己との戦いに勝ったその自己満足で私は胸いっぱいであった。
傍から見たら死ぬ程どうでもよく、
そもそもその誇らしげな姿など誰の目にも入ってはいない。
そして、私は
胸いっぱいの原因はラードであるという紛れもない事実には全く気付かないふりを決め込み、涼しげな顔で自転車に乗り帰宅。
エス、真夏。




私はだいたいいつもどこに行くのも1人なのだが、
Mドだけは誰かと一緒に行くべきだと切実に思った。
私と一緒にMドに行くとイモをたくさん食べれます。





そう言えば私、
Mドでいちばん好きなのはアップルパイだった。
一生アップルパイ喰っとけっつー話。